猫の抜け毛で大変!換毛期に注意したい毛球症と抜け毛の対策

猫の抜け毛で大変!換毛期に注意したい毛球症と抜け毛の対策

「最近、猫の抜け毛の量が増えた?」と感じた経験はないでしょうか?床に落ちている抜け毛の掃除や、洋服についた抜け毛のコロコロの頻度が増えると結構大変だったりしますよね。もしかすると、愛猫の抜け毛が増えたのは換毛期に入ったことが原因かもしれません。

そこで本記事では、猫の換毛期について換毛期の抜け毛の対策などについて解説していきます。

猫の毛の仕組み

もこもこした毛並みの猫

換毛期の前に猫の毛の仕組みについて少し触れておきます。なぜなら、換毛期がある猫とない猫が存在するからです。愛猫に換毛期があるのか確認してみてくださいね。

被毛の種類

猫の被毛はオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の2つの種類があります。

オーバーコートは太く硬い毛で、外部刺激や直射日光、紫外線から皮膚を守る役割。一方、アンダーコートは細く柔らかく縮れている毛で、被毛を浮かせることで断熱や保温などの体温調整をする役割があります。

被毛の種類被毛の特徴役割
オーバーコート(上毛)・太い
・長い
・硬い
・外部刺激や直射日光、紫外線から皮膚を守る
・水をはじきやすい
アンダーコート(下毛)・細い
・短い
・柔らかい
・縮れている
・被毛を浮かせることで断熱や保温などの体温調整をする
・換毛期に生え変わる

猫種による被毛の生え方の違い

猫種によって被毛の生え方は異なり、大きく2つに分かれます。

1つ目はシングルコートと呼ばれる、オーバーコートのみの被毛を持つ猫です。太く硬いオーバーコートの毛しか生えていないため、全体的にシュッとしたシルエットに見えるのが特徴的です。具体的な猫種はシャムやベンガル、ソマリなどです。

2つ目はダブルコートと呼ばれる、オーバーコートとアンダーコートの両方の被毛を持つ猫です。オーバーコートに加え、細く柔らかいアンダーコートがあるため、ふわふわもこもことした印象のシルエットに見えるのが特徴的です。ダブルコートの猫種がお風呂に入って濡れた姿をみるとそのギャップに驚きますよね。具体的な猫種はアメリカンショートヘアやスコティッシュフォールド、ペルシャなどです。

「短毛であればシングルコート」「長毛であればダブルコート」とよく勘違いされがちですが、そういうわけではなく、シングルコートの短毛種、シングルコートの長毛種、ダブルコートの短毛種、ダブルコートの長毛種の猫が存在します。

被毛の生え方被毛の種類猫種
シングルコートオーバーコートのみシャム、ベンガル、ソマリ、レックスなど
ダブルコートオーバーコートとアンダーコートアメリカンショートヘア、スコティッシュフォールド、ペルシャ、チンチラなど

猫の換毛期について

猫と抜け毛

換毛とは気温の変化に対応できるよう被毛が生え変わることで、換毛期とは換毛の時期のことを言います。「抜け毛が多くて大変」と感じている人の多くは、「実は換毛期が原因だった」なんてことが多いようです。

猫の換毛期はダブルコートだけ

猫の換毛期は全ての猫にあるわけではなく、ダブルコートの猫種にだけ存在します。

ダブルコートの猫種には年に2回、春と秋の季節の変わり目のタイミングで換毛期が訪れます。春の換毛期は、冬場に必要な防寒性のある冬毛が抜け落ち、通気性のある夏毛に生え変わります。逆に秋の換毛期は、夏毛から冬毛に生え変わります。冬毛の方がより密集して生えるため、秋よりも春の換毛期の方が抜け毛の量が多くなる傾向にあります。また、室内飼いの猫の場合は、エアコンなどの温度管理で気温の変化が激しくない場所で暮らしているため、換毛期がないケースも存在しますが、それでも春と秋の季節の変わり目には抜け毛が多くなることが一般的です。

一方で、シングルコートの猫種には特定の換毛期は存在せず、1年を通して少しずつ全身の被毛が生え変わっていきます。そのため、ダブルコートの猫種に比べて抜け毛が少ないことが特徴です。

換毛期に注意したい毛球症

毛づくろいをする猫

毛球症とは、毛づくろいのときに飲み込んだ毛が排出されず、胃や腸の中で大きな球状になる症状のことです。

猫は日々、毛づくろい(グルーミング)を行いますが、これにより飲み込んだ毛は通常だと胃の中で絡まり、毛玉(ヘアボール)となって口から吐き出されます。もしくは、胃腸を通過し便として排出されます。しかし、何かしらの原因により飲み込んだ毛がうまく排出されないと、胃や腸の中で毛玉が肥大化し、詰まって毛球症になってしまうことがあります。毛球症になると、便秘などが原因でお腹が膨らんできたり、食欲不振や嘔吐などの症状がみられることもあります。腸閉塞や窒息の危険性もあるので気をつけたい病気のひとつです。

換毛期で抜け毛が多くなると、猫自身の毛づくろいにより抜け毛を飲み込む量が増えるため、毛球症になるリスクも高まるので注意が必要です。特に、長毛種は短毛種に比べると2〜3倍程度、毛球症の発症リスクが高まるということもわかっています。

また、多頭飼い・複数飼いをしている場合は、自分以外の猫を毛づくろいすることもあるでしょう。そのため、たとえ換毛期がない猫種や短毛種であったとしても、毛球症とは無縁というわけではないので油断は禁物です。

換毛期の抜け毛の対策

スリッカーブラシと抜け毛

換毛期の抜け毛は時間をかけることで自然と換毛していきますが、そのままにしてしまうと猫自身の毛づくろいによって抜け毛を大量に飲み込んでしまう心配があります。そのため、次のような抜け毛対策をすることをおすすめします。

ブラッシングをする

一番の抜け毛対策はブラッシングです。

ブラシやクシなどを使って定期的にブラッシングをしてあげることで、猫の換毛の手助けになります。抜け落ちそうな被毛をブラッシングによって事前に取っていくため、抜け毛の量が減り、毛づくろいによる抜け毛の飲み込みも減るため、毛球症の予防につながります。ブラッシングの頻度は通常であれば週に2~3回程度で、換毛期であれば日に1〜2回程度してあげられると理想です。

もし、愛猫がブラッシングが苦手だという場合は、猫がうとうとしたり、落ち着いたりするタイミングを狙って優しくブラッシングをしてみるとよいかもしれません。一度やってみると「意外に気持ちがよい」と思ってくれて、ブラッシング自体に慣れてくることもあります。また、猫によっては使っているブラシが気に入らないという場合もあります。ブラシの大きさが小さいものや大きいもの、クシの目が細かいものや粗いものなど、様々な種類のブラシがありますので、ぜひ愛猫が好むようなブラシを選んであげてくださいね。

コロコロをする

ブラッシングは苦手でも、コロコロであれば大丈夫という猫もいます。どうしてもブラッシングを嫌がってしまう場合は試してみてもよいかもしれません。しかし、コロコロだけでは表面の抜け毛しか取れないため、あくまでも補助的に使うようにしましょう。コロコロをするときは、必ず粘着力が弱いものを使うようにして、愛猫の身体を優しく撫でるようにしてあげてくださいね。

湿らせたタオルで撫でる

これもブラッシングの代替手段です。どうしてもブラッシングを嫌がってしまう場合は、少し湿らせたタオルで愛猫の身体を撫でてあげるだけでも、意外と抜け毛が取れるのでおすすめです。しかし、コロコロと同様に、表面の抜け毛しか取れないため補助的に使うことをおすすめします。

シャンプーをする

換毛期のタイミングでシャンプーをしてあげることは、換毛の手助けになるのでおすすめです。

猫は毎日の毛づくろいにより常に身体を清潔にしているため、積極的にシャンプーをする必要はありませんが、換毛期であれば月に1回程度の頻度ならばシャンプーをしてあげてもよいでしょう。

トリミングやサマーカットをする

あまりにも抜け毛がひどいというときは、トリミングやサマーカットをすることを検討してもよいかもしれません。ただし、トリミングやサマーカットは猫自身に負担がかかってしまうため、慎重に検討するべきです。

また、猫の被毛には外部刺激や直射日光、紫外線から皮膚を守る役割があることも忘れずに。特に、サマーカット後の夏場の日向ぼっこは日光をダイレクトに浴びてしまうため、熱中症などの危険性も伴います。気になる人は一度動物病院などで相談してみるとよいでしょう。

猫の暑さ対策と夏場に注意したい症状

まとめ

猫は換毛期に入ることで抜け毛の量が一段と増えてきます。抜け毛を放置してしまうと毛球症になるリスクが高まるため要注意です。愛猫の健康維持のためにも、ブラッシングやシャンプーなどで適切に抜け毛の対策をしてあげてくださいね。

この記事の筆者・監修者

猫のいる暮らし編集部

猫のいる暮らし編集部

猫を愛して数十年。現在は1匹のラグドールと一緒に暮らしています。
ペット業界での従事経験、獣医師の方への取材経験、愛猫との暮らしで得た経験から、みんなの「猫のいる暮らし」をより豊かにするために執筆させていただいています。

公式SNS:TwitterInstagramPinterest

新着の記事