猫がウールサッキングをする原因と対策
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- by 猫のいる暮らし編集部
愛猫が無我夢中で毛布をチュパチュパと吸っていたり、レジ袋をシャカシャカと噛んだりする姿を見たことはありませんか?猫のよだれでびしょびしょに濡れている毛布や、穴が空いているレジ袋を見て、この行動に気づいた人も多いかもしれませんね。
ウールサッキングと呼ばれるこれらの行動は、もしかすると愛猫がストレスを感じているサインかもしれません。
そこで本記事では、猫がウールサッキングをする原因やウールサッキングの対策などについて解説していきます。
ウールサッキングとは

ウールサッキングとは、羊毛(ウール)をしゃぶる(サッキング)という行動のことを指します。
猫のウールサッキングにおいては毛布やブランケット、洋服のニットなどのウール素材だけでなく、柔らかい布の素材、レジ袋などのビニール素材を対象に好んでしゃぶることが多いです。また、しゃぶるだけでなく、噛んだり、食べたりする行動も多くみられます。
単純にウールサッキングをするだけでなく、ふみふみをしながらや、ゴロゴロと喉を鳴らしながらウールサッキングをすることもあります。
猫がふみふみをする理由といつまでするのかについても解説 猫がゴロゴロと喉を鳴らす理由とその仕組みを解説ウールサッキングの対象物
猫は次のような物に対して、ウールサッキングをすることが多いです。
- 毛布・布団
- ブランケット
- タオル
- 洋服のニット
- レジ袋などのポリ袋
- ビニール袋
- ダンボール
- スポンジ
ウールサッキングは常同障害
ウールサッキングは常同障害とされています。
常同障害とは、不安やストレス(緊張)、フラストレーション(欲求不満)を感じたときに気持ちを落ち着かせるための行動のことです。猫の常同障害はウールサッキングだけでなく、次のような行動も常同障害とされています。
- ウールサッキング
- 一点を集中して動かなくなる
- 同じ場所をぐるぐると歩き回る
- 自分の尻尾を追う
- 過度な毛づくろい・グルーミング(尻尾や股などの舐め壊し)
猫がウールサッキングをする原因

原因はまだ解明されていませんが、遺伝的なもの、本能的なもの、環境によるもの、一緒に暮らしている人間や動物によるものなど、猫がウールサッキングをする原因は様々です。
遺伝的なもの
どの猫種でもウールサッキングをする可能性はありますが、特にシャム、バーミーズ、バリニーズなどのアジア系の猫種に多いといわれています。
本能的なもの
本能的なものとして、子猫時期の早期離乳が原因の可能性があります。
何かしらの理由で早期に母猫と離れてしまった子猫を育てる際に、毛布やブランケットで優しく包んであげることが多いですが、これによって毛布を母猫のように感じて、毛布に対してウールサッキングをすることがあります。また、母乳を出そうとして、子猫が毛布をふみふみしたりすることもあります。
この場合は、子猫から成猫になるにつれて徐々に自立心が生まれてくるため、ふみふみとあわせてウールサッキングをする頻度は減ってくるのが自然です。しかし、飼い猫の場合は、野生のように厳しい環境にないためか、子猫の気分がなかなか抜けないことも多くみられます。
環境によるもの
引っ越しによる環境の変化や騒音などの影響でストレスを感じることで、ウールサッキングをする場合があります。また、おもちゃやキャットタワーなどがないと猫が十分に運動できないため、ストレスを感じてしまうこともあります。
一緒に暮らしている人間や動物によるもの
長時間のお留守番や一緒に遊ぶ時間がないなどの理由から、愛猫と飼い主とのスキンシップが足りていないとストレスを感じてしまい、ウールサッキングをする場合があります。また、同居している猫や犬などの動物との相性があわないと、それがストレスになる場合もあります。
ウールサッキングによる影響

ウールサッキングによって、よい影響と悪い影響があります。
よい影響は気持ちが落ち着くこと
よい影響としては、猫の気持ちが落ち着くことです。何かしらのストレスを感じた猫がウールサッキングをすることで、自身の気持ちを落ち着かせ、ストレスを発散させる効果があります。
悪い影響は腸閉塞のリスク
悪い影響としては、腸閉塞のリスクです。毛布やブランケット、レジ袋などの消化ができないものを大量に食べてしまうことで腸に詰まり、腸閉塞を引き起こすリスクがあります。そのため、愛猫が日常的にウールサッキングをする場合は注意しましょう。もし、食欲がなかったり、うんちが出なかったりする場合は、早めに動物病院へ受診することをおすすめします。
ウールサッキングの対策

様々な原因が考えられる猫のウールサッキングには、次のような予防・対策が効果的です。
ストレスを解消させる
まずは、原因であるストレスを解消させてあげることです。「ウールサッキングをする直前はどういう状況だったか」や「日常的にウールサッキングをするようになった前後の変化」を振り返ることで原因を特定してあげてください。
例えば、運動不足がストレスの原因であれば、上下運動ができるキャットタワーを用意してあげたり、愛猫と飼い主が一緒に遊ぶ時間を作ってあげたりするのがよいでしょう。
ストレスの原因を特定して解消させてあげることで、ウールサッキング自体の頻度を減らすことが大切です。
ウールサッキングの対象物を隠す
ストレスの原因が特定できない、ストレスを解消できないなどの理由から、ウールサッキングが継続してしまう場合は、ウールサッキングができないように対象物を隠すことも対策のひとつです。あるいは、ウールサッキングをしないものに対象物を変えることも有効です。
ただし、この場合はストレスを解消しているわけではありませんので、ウールサッキングができなくなることによるストレスが愛猫に溜まってしまう可能性もあります。対策後は、愛猫に異常がみられないかどうか注意深く観察してあげてくださいね。
まとめ
猫のウールサッキングは、ストレスを感じているサインかもしれません。もし、愛猫がストレスを感じているようなら、深刻化する前にストレスの原因を特定して解消させてあげることでウールサッキングの頻度を減らしてあげましょう。
ウールサッキングには腸閉塞のリスクがあることも忘れずに。もし愛猫に食欲がなかったり、うんちが出なかったりする場合は、早めに動物病院へ受診するようにしてあげてください。
この記事の筆者・監修者
猫のいる暮らし編集部
猫を愛して数十年。現在は1匹のラグドールと一緒に暮らしています。
ペット業界での従事経験、獣医師の方への取材経験、愛猫との暮らしで得た経験から、みんなの「猫のいる暮らし」をより豊かにするために執筆させていただいています。
